メガネ対応ゴーグルの選びかた

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メガネ対応ゴーグルの需要は高い

先日、ダープラデジタル会員さまに向けてアンケートのお願いを送付させて頂きました。
内容はオフロードゴーグルの好きなブランドや選ぶポイント、
その他ご要望などというものですが、
中でも多く頂いたご意見はメガネ対応ゴーグルの種類を増やしたり
詳しい解説が欲しいというお声でした。
なるほど・・・確かに普段接客していてもメガネ対応ゴーグルについてのご質問は多いと感じます。

というわけで今回はタイトルの通り、眼鏡対応ゴーグルの選びかたについてお話します。

メガネ対応か否か


まず、前提として通常のゴーグル=メガネ対応と記載のないゴーグルはメガネとの併用が
ほぼ不可能です
何故かというと、メガネが収まるほどの奥行や広さが無かったり、
ツルに干渉してメガネを圧迫してしまう=顔を圧迫してしまうから。

相当に小顔、もしくは小振りなメガネであれば併用出来る場合も無くもないのですが、
基本的にはメガネで乗るならメガネ対応ゴーグルが必要であると思っていただいた方が良いかなと思います。

メガネ対応モデルはなにが違うのか


ではメガネ対応ゴーグルというのは通常のゴーグルとなにが違うのでしょう。
これは、ブランドやモデルでアプローチが違うので一概には言えないのですが、狙うべきポイントは共通しています。

●メガネが収まる奥行や広さ
●メガネのツルを圧迫しない構造

この2点です。意外とシンプルでしょ。
ここからは実際にダートバイクプラスで販売しているゴーグルを順番に見てみましょう。

純メガネ用ゴーグル

 

SCOTT:スプリットOTG



まずこちら、SCOTTのスプリットOTGというゴーグルです。
OTGというのはOver the glassesの略で、メガネの上から掛けられるゴーグルであるという意味ですね。

このゴーグルは通常のゴーグルに比べ奥行と幅が広く取られた設計になっていて、
メガネをスッポリと飲み込む空間の広さを持っています。
更に、上から見るとわかりやすいのですが、ゴーグルの湾曲が浅いので
平たい顔族と呼ばれる日本人の顔にもフィットしやすく、横幅としてもメガネが収まりやすいのです。

実際にメガネ(サングラス)と併用しても違和感はほぼありません。
シンプルが故に40年くらい販売している気がするロングセラーモデルです。

OAKLEY:L-FRAME MX



次に紹介するのは、こちら40年選手のOAKLEY・Lフレームです。
本当に昔から販売されているロングセラーモデルですね。

こちらは見た目にもわかりやすく、ツルの通り道が設けられています。
ここにツルを通すというのが視覚的もわかりやすく、ツルとゴーグルの干渉を避けてくれます。

ただ、先のSCOTTに比べ湾曲は強めなので、装着時にはゴーグルをグイっと広げながら
顔に当てるのがポイントですね。装着してしまえばフィット感は良好です。

SWANS:MX-797


3つめのゴーグルはSWANSのMX-797。
これも息の長いモデルです。

SWANSは山本光学という日本のメーカーなので、バッチリジャパンフィットなのが強み。
SCOTTもそうですが、湾曲が浅いのでやはり日本人の顔にピッタリです。

ツルの通り道のような加工はされていませんが、シンプルに内部空間の広いゴーグルなので
大抵のメガネは収まるでしょう。

100%:ACCURI OTG


4つめは100%のACCURI・OTG。
ゴーグル界で絶大な人気の100%ブランドのメガネ対応モデルがこちらです。
元々ACURRIというスタンダードグレードのゴーグルをOTG仕様としてアレンジしたものですね。

フレームに凹み加工をすることで、ツルの張り出しを吸収する構造。
スポンジ自体に通り道が作られているわけではありませんが、装着するとしっかりツルの圧迫を避けてくれます。
ただ、これも海外ブランドなので湾曲は強め。

このモデルのポイントは通常のゴーグルとレンズが共通である点で、
スペアレンズやオプションの豊富さでは他ブランドを大きくリードしています。
メガネ対応ゴーグルってオプションが少ないことが多いのでこれは嬉しいですね。

ここまでご紹介した4モデルが純粋なメガネ用ゴーグルと言えるものになります。
勿論裸眼でも使用できますが、特別な理由が無ければメガネと併用して使う前提のものです。

裸眼・メガネ兼用ゴーグル

ここからご紹介するのは、裸眼・メガネ兼用モデルのゴーグルです。
基本設計は裸眼用ゴーグルだが、メガネにも対応出来る構造を持ったゴーグルという形ですね。

前述の純・メガネ用ゴーグルとの違いは対応出来るメガネの大きさや幅に制約があるという点です。
わかりやすく言えば兼用モデルだと勉三さんメガネのような大振りなモデルは難しいってことですね。
スポーツ向けの小振りでツルの細いメガネなら対応出来るかな、とイメージして頂ければOKです。

PROGRIP:レースラインゴーグル



コスパに優れると評判のPROGRIPブランドのゴーグルです。
不思議と知名度はさほど高くないのですが品質は良好です。
そしてこのゴーグル、やはり不思議とメガネ対応であることをあまり認知されていません・・・


ツルの膨らみを吸収する凹み加工とスポンジにスリット加工がされています。
奥行や横幅は裸眼用ゴーグル基準なので、大きなメガネは収まらない場合がありますが、
小振りなものなら着用可能です。

カラーとレンズのラインナップが結構豊富な上、単価も安く入手性がとても良いですね。
レースでのシェアはあまり高くないのですが、特に問題なくレースでも使用出来るスペックです。

PROGRIP:MAGNETゴーグル


こちらもPROGRIPのゴーグルです。
一時話題になった、レンズがマグネット固定になっているゴーグルです。
本当にマグネットだけで固定しているので、レンズの着脱は一瞬です。

そしてこのゴーグルもやはり認知されていないのですが、メガネ対応の加工がされています。

先のレースラインゴーグルと同じ加工ですね。
対応するメガネの条件も同一と考えて頂ければ。

OAKLEY:O-FRAME2.0 MX


オークリーの比較的新しいモデルに位置するゴーグルです。
無印のO-FRAMEを現代的に再設計したようなモデルで、
特筆するポイントはあまりありませんが、現代のスタンダードゴーグルとも言えるモデルです。


このゴーグルはフレームの横の縁部分がカットされていて、
ツルの膨らみに対応する形になっています。
スポンジ部分にスリットなどは無く、メガネ特化型のL-FRAMEとの立ち位置の違いがわかりやすいところ。

カラーラインナップが豊富で、Troyleeデザインとのコラボモデルも複数あり、
性能以上にデザインとブランドが強いゴーグルと言えるかもしれません。

と、いうわけでメガネに対応可能なゴーグルの紹介は以上となります。
前半のメガネ専用モデルと裸眼・メガネ兼用モデルという
二種のカテゴリーを定義してご紹介しましたが、
これはメーカー内で定義されているものではありません。
言ってしまえば私寺尾が勝手に定義しているものです。

ただ、設計には専用と兼用で明確なアプローチの違いがあるので、
一括りにメガネ対応とあるから装着出来るだろうと思ってしまうと上手くメガネが収まらないケースも多々あるので、
上記のポイントを確認して頂きつつ、選んで頂ければと思います。

最後に一言申し上げておきますと、僕はレーシックです。
それではまた。


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