CRF250L MD47型のハンドル交換解説

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新車のハンドル交換

新車のCRF250Lのハンドル交換のオーダーを頂きました。
当然ながらピッカピカです。作業する側もテンション上がりますね。

今回は詳しく作業を見ていきましょう。

左側

 
まずはミラーを外します。
ミラー交換もオーダーに入っている、というのもありますが
レバーホルダーやマスターシリンダーを取り外した際に
ミラーが付いていると邪魔だから、というのもあります。

14mmのスパナで取り外しましょう。
外す際は下側のナットを緩めてくださいね。

そしたら左側のハンドガードを取り外します。
レバーホルダーとハンドガードのステーが共締めされている関係で
一旦取り外す必要があるんですね~。

外れました。ついでに右側から出ている配線を抜いておきましょう。
セーフティスイッチの配線で、外さなくても作業は出来ますが
作業効率で考えると外した方が良いですね。

次はウインカースイッチを取り外します。
これはドライバー一本で簡単に外せます。

そうするとグリップの側面にアクセスしやすくなるので、
中にエアを吹き付けてグリップを取り外します。
エアが使えない場合はパーツクリーナーでも良いですよ。
これで左側は全てのパーツが外れました。右側も同じように進めていきましょう。

右側

右側もサクサクパーツを外していきます。
こちらもブレーキスイッチの配線がマスターシリンダー底面に付いているので抜いていきます。

次はスロットルを分解したいのですが、ホルダーを分解しただけでは
スロットルチューブからワイヤーを外すことが出来ません。
なので、スロットルボディからワイヤーを取り外します。
10mmのスパナで引き側のワイヤーを緩めて外してください。

外すとこんな感じになります。
そしたらスロットルホルダーを分解しましょう。

これで右側も全てのパーツが取り外し出来ました。

最後にハンドルバー本体を取り外して分解作業は終わりとなります。
12mmのソケットレンチでボルトを4本外せばOK。

組み立て

ここからは組み立て作業に入ります。
基本的には分解の逆をするだけです。ただ、要所要所に注意点があるので
その辺りをご紹介していきます。

まずはハンドルバーを固定します。
今回取り付けたのはレンサルのレプリカバー・ジェフワードモデル。
引きが強くてツーリング向けのハンドルです。

ハンドルバーを固定する際、車体前方のボルトを先に締めてから
手前側のボルトを固定します。(クランプのポンチマークが目印)
こうすることで、クランプパーツが前方に偏った形で
固定されますが、これが正解です。
ボルトを4本均等に締めないようにしてくださいね。

次は左側のグリップを固定します。
使用しているのはセメダインのスーパーXというものですが、
ゴムと金属に対応した接着剤ならなんでもOKです。

今回は純性グリップをそのまま再使用します。新車ですから減っていないですしね。
グリップの鍔部分にポッチがありますが、これはこのポッチが上を向くという印でもあります。

これでOK。
接着剤を塗るか、ワイヤリングをするか、
安全のためにもどちらか一方は必ず行ってください。

お次はウインカースイッチを固定するための穴を開けます。
まずはスイッチを固定したい位置を入念に確認し、ドリルで穴開け。
ポンチでアタリを付けておくとドリルの刃が滑りにくいのでオススメです。

これでウインカースイッチがしっかりと固定されました。
位置決めがとても大事なので、入念にチェックしてから穴あけをしましょう。

クラッチレバー周辺も取り付けして左側はOKとなります。

右側も同じように作業を進めます。
セルスイッチの固定用の穴を開けるところからですね。

次はスロットル周辺を組み立てていきます。
ハンドルに塗布しているのは、エンジンオイル。
これが流動性が高くて埃も呼びにくくてオススメです。

スロットルも組みあがりました。
が、先ほどスロットルボディ側のワイヤーを外していたので
戻しておきましょう。

ここで遊び調整も担っているので、スロットルを動かしながら
適切な遊びに調整してください。

完成

あとはマスターシリンダーを固定して完成となります。
鉄ハンドルよりやっぱりアルミハンドルが強くて軽くて良いですね!

 

今回はレンサルのハンドルバーの取り付けでしたが、
基本的にどのメーカーのものでも作業工程は同じです。
難易度が高いのはハンドルの穴あけ加工ですね。
位置決めとその位置にズレないように穴を開けるのが少し難しいかな。

穴あけが無理~という方には専用設計の
ZETA コンプリートハンドルバーというのもご用意しています。



こちらは穴あけ加工済みの完全なるボルトオンなので、
サクサク作業が進みますよ。
ツーリング向けとスポーツ走行向けの2種があるので
用途に応じて選んでみてください。

おわり


寺尾 拓郎

この記事を書いた人

店長

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