今年はたぶんモデルチェンジの年
モトクロッサーやエンデューロマシンは4年サイクルでモデルチェンジすると言われています。
基本的に450ccモトクロッサーが一番先行していて、YZ450Fが変わると翌年に450FXと250Fが、その翌年に250FXが出るというサイクルです。
このサイクルに倣うと、今年の11月頃に発売されるであろう2025年式YZ25oFXはフルモデルチェンジを受け、
現行の250Fベースになると推測されます。
と、いうわけでこちらの車両が2024年モデルのYZ250Fをベースにカスタムした仮想YZ250FXでございます。
今どきのモトクロッサーはRM-Zを除いてセル付きですし、電源があるので電動ファンの取り付けや
燃調のセッティング変更もスマホ一つで出来たりと、
モトクロッサーベースでもそこそこエンデューロ仕様にすることが可能です。
サスペンションとミッションなどは流石に専用にセッティングされたFXの方が扱いやすいと思いますが(^^;)
カスタム詳細を見てみましょう
ハンドルバー周辺
ハンドルバーをZETAのSX-3に変更。
純性も良いハンドルが付いているので、剛性うんぬんと言うよりはベンドや幅の好み合わせて変更という意味合いですね。
左右のクランプパーツを一体化させ、捻じれを防ぐスタビライザーは中々効果的です。
また、少し見難いですがクランプ下のラバーを取り外し、リジットマウント化するラバーキラーも装着しています。
強めの転倒でラバーが潰れたり、クランプが傾いてしまうことはエンデューロでは良くある事象です。
手元にくる振動が強くなるので手放しで良いと言い切れるものではありませんが、
トラブル回避という意味ではとてもおススメです。一度クランプが傾くとずっと乗り辛いですからね~
ハンドガードはZETAのPROアーマーハンドガードにロングタイプのU-クランプと
バーエンドプラグを装着。
U-クランプを使用する理由は、トップブリッジマウント程剛性を高めず、
ハンドルのしなりを最低限残すことを優先するため。
これでもカチカチにはなるのですが、ハンドルバー内で完結しているので多少はしなりを残すことができます。
ホンダ以外の車両はブレーキホースがマスターシリンダー前方から伸びているので、
ロングU-クランプにすればブレーキホースと干渉しないのもポイントですね。
また、バーエンドプラグはグリップエンドの破れや泥の侵入を結構防いでくれる効果があります。
大型のXC-PROプロテクターも装着して泥対策もバッチリです。
ハンドル~サスペンションに跨るパーツとして、
手元でエア抜きが出来るエアブリードキットを装着。金色のボタンを押すことで
フロントフォークのトップキャップに装着されたブリードバルブから内圧を開放することが出来ます。
走行中はフォーク内部の空気が暖められて膨張するので、走行時間の経過と共にフォークの動きが固くなっていきます。
そこで、内圧を開放することによってその症状を元に戻すことが出来るというわけですね。
注意点として、フォークが縮まった状態でボタンを押すと、内圧がマイナスになってしまいます。
このボタンを押すのは空中かウイリーの最中がオススメです。・・・難しいって?
フォーク~ホイール
フロントフォーク最下部にはフォークボトムガードを装着。
近年のYZは肉厚を厚くして割れにくく配慮がされていますが、ガードを付けておくにこしたことはありません。
その他、曲がり防止にディスクガードやアクスルナットなどの細かなパーツも付けて
僅かながら軽量化とドレスアップとしています。
ホイールはAR1ホイールキットに換装しています。鍛造削り出しハブに
ステンレススポーク&アルミカラーニップル、高強度リムと純正より1ランクアップの仕上がりで
見た目の満足度も高いですね。
さり気なくチタンボルト
フォークを固定しているトリプルクランプについているピンチボルトはしれっとチタンボルトに変わっています。
派手ではありませんが、良く見るとなんだかオシャレ・・・もちろん軽さという機能で選んでいるのですが、
付いているとニヤニヤしてしまうのがチタンボルトの魔力です。
新型ホールショットデバイス
ZETAではラウンチコントロールと呼んでいるデバイスですが、
上位モデルとして新型を準備中です。発売前の製品で、正直エンデューロでは使わないものですが、
カッコ良いので装着しちゃいました。
ブラケット側にロケットのイラストが入っているのがナイスです。まさにロケットスタート用のデバイス。
フォークガードに装着するパーツはボタン部分を大型化。
従来より確実に、押しやすくなりました。
近年はデバイスを掛ける位置がドンドン下へ移動しているので
セットするのも大変になってきていますが、これは操作性抜群で良い感じです。発売開始を乞うご期待。
ラジエター周辺
エンデューロと言えばラジエターを潰すのがお約束です(?)
そんなお約束は誰も望んでいないと思いますが、なにせ頻度が多いので守りは大切ですね。
AXPのケージ型ラジエターガードで強固にガードしておきましょう。
更に、フィンの曲がり防止と放熱性向上を狙ってガンコート処理も施工します。
ブロンズ色のラジエターは高級感があって良いですね。
ガンコートのカラーラインナップは他にも色々あるのですが、
人気で言えばこのブロンズカラーがぶっちぎりの一番人気です。
エンジン周辺~左右ペダル
エンジン右側はラジエターホースやアルマイトパーツが目立ちますが、
一押しなのはトリガーブレーキペダル。先端のチップが可倒式で障害物とのヒットに強く、破損しても部品交換でリペアが可能です。
チップは取り付け位置が前後2段階で選択できるので、好みで微調整が可能ですし、
ペダルの曲がりを防止するブレーキセイバーというワイヤーも付属しています。
クラッチ側も青いパーツが目立ってオシャレですね。
中でもシフトペダルは鍛造で強度に優れ、こちらもチップ部分の位置調整が可能です。
リボルバーシフトレバーと呼びますが、名前の通り回転するように固定位置を変えられるので、
手前/後ろ/上/下などと選択できる分けです。これ、考えた人はあったまい~と思いました。
忘れちゃいけない、フットペグはウルトラワイドを使用。
ZETAでは軽量なアルミタイプも出ていますが、ガレ場でガンガンヒットさせることを考えると
限界を超えた際に割れるアルミよりは変形で済むスチールの方がエンデューロ向きかな、と思います。
リヤホイール
フロントホイールと同じく、リヤホイールもAR1ホイールに換装しています。
スプロケットはDRCのスチールを。それを固定するボルトは、やはりさりげなくチタンボルトに。
チェーンアジャスター部のボルトもチタンに変更。
この部分のボルトは錆で固着して回らなくなるというトラブルが頻発する箇所なので、
チタンボルトへの変更がとても有効です。
シート
シートは表皮をFACTORY EFFEXのRS1シートカバーへ変更。
黒いリブの部分が滑り止め効果とお尻に付いた泥を掻き落としてくれる効果があります。
無論オシャレにも貢献していますね。
スキッドプレート
スキッドプレートはラジエターガードと同じAXP製をチョイス。
極厚8mmの樹脂製で、泥を貯めこみにくい形状とエンジン底はもちろん、
クランクケースカバー周辺を広くカバーしています。HDPE樹脂という素材で出来ていて、
ガレ場で乗り上げた際に岩面を滑ってくれる効果があるので、アルミ製に比べ若干走破性で有利な面があります。
また、少し見ずらいですがこのスキッドプレートはリンクガード一体型なので、
リンク下までガードが伸びています。これも、リンクの破損を防止すると共に
引っかかりを無くして、セクションを滑って通過出来る効果が期待できます。
他にカスタムするなら?
今回こちらのバイクに装着されているパーツをざっと紹介すると上記のような形になります。
その他、他にエンデューロ仕様としてカスタムしていくならば、
前後サスペンションのスプリング交換やリバルビング、電動ファンの取り付け辺りでしょうか・・・。
逆に言えば、正式に発売されるYZ250FXは純正でその辺りも仕上げてあるので、
今回のカスタムと合わせればほぼ完璧かな?とも考えられますね。
カスタムの方向性はライダーの好みによって大きく変わります。
アメリカ版のJNCCであるGNCCでは、
リヤホイールを18インチにしただけの、ほぼモトクロッサーのような仕様が多いとも聞いています。
皆様も色々トライ&エラーで試して、自分好みの仕様を作り上げてみてください。
良い感じにまとまったので終わります。それではまた。