非常に胡散臭いタイトルでお送りします。オフロードブーツの選び方講座でございます。
https://youtu.be/skrdRI4Yggo
これまでにも過去のブログ記事や動画など、色々な形で解説しているテーマなのですが、
総じてどの記事もアクセスが多いことと、
ラインナップも年々更新されていきますので、改めてお話したいと思います。
ただ、今回は話の根本は変わらないものの、これまでより切り口を少し変えてみましょう。
オフロードバイクでどう遊ぶ?用途によって選ぼう
ブーツ選びと言うと、自分がオフロードバイクでどんなことをしたいのか?
と用途を最初に問うケースが多いのですが、今回はそうでは無く・・・
バイクの種類から自分に合ったブーツを選ぶ
という形で選んでみます。
バイクから選ぶってどういうこと?と思われるかもしれませんが、
バイクの種類によってやれることの範囲って変わるんですよね。
なんでも出来るバイクと言うのもありますが、
それはそれでオールラウンドに使えるブーツを選べば良いんです。
具体例を挙げると、競技用車両=モトクロッサーなどであればハイエンドモデルが欲しくなる
と言った具合です。具体的に説明していきましょう。
CRF250Lの場合
CRF250Lと言うのは現在最もポピュラーなオフロードバイクでしょう。
オフロードバイクの中でもトレールバイク、もしくはデュアルパーパスと呼ばれる
公道走行が可能なモデルです。
エンジンは高回転までスムーズに回り、ピークパワーもそれなりにあります。
サスペンションもしっかりしていますし、フレームも十分な剛性を持っています。
さて、このバイクはどんな遊び方が出来るでしょうか。
答えは簡単、全部です。
オンロードツーリングはもちろん、林道やモトクロスコースも十分に走れますし、
多少のジャンプもOKです。エンデューロレースだって戦えます。
↑「万能」で出てきたイラスト【万能ビジネスマン】
なんでも出来るバイクということは、それだけ守備範囲の広いバイクということで、
ブーツ選びも守備範囲の広さを考慮すると良いですね。
エントリーモデル(入門向けブーツ)は勿論OK。
DFGのFLEXブーツはバランスの良い性能でコスパに優れますし、
少し予算を増やしてFOXのCOMPブーツやapinestarsのTECH3であればもう1ランク上の性能が得られます。
共通しているのは比較的軽くて動きやすい、それでいて最低限の防御力は確保していることです。
初心者の方はどうしてもブーツを履いた際、足首の固さに戸惑うケースが多いのですが、
エントリーモデルは割と動きます。バイクに乗って走りだせばすぐに慣れるレベルかな。
あくまでエントリーモデルなのであまり大きなジャンプやハイスピードの走りには心もとない面もあります。
それでも林道ツーリングやエンデューロでは不足を感じる場面は少ないでしょう。
次に、ミドルレンジモデル(中級グレードのブーツ)も良いでしょう。
FOXであればmotion、alpinestarsで言えばTECH5・TECH7が該当します。
エントリーモデルに比べ足首の横方向への動きを抑えるピボット構造(ヒンジ)が付いていたり、
各部のプラスチックパーツの面積を大きくしてより激しい走りと、それに伴う転倒からしっかりと足を守る性能を持っています。
それでいて足首の前後方向への動きは極力阻害しないようになっているので、操作性も悪くありません。
エントリーモデルに比べ少しだけ重くなりますが、それを差し引いても一番バランスの良いブーツと言えます。
故にエンデューロ協議ではミドルレンジのユーザーが抜きんでて多いのです。
では、ハイエンドモデルはどうか・・・?と言うと
悪くはありませんが、防御力に振り過ぎていて重さと固さが少ししんどいかと思います。
安全性に優れているのは確かなので、最強主義の方はアリかもしれませんね。
SEROW250の場合
次の例として、SEROW250ではどうでしょうか。
CRF250Lと同じトレールバイクですが、性格が少し違いますね。
柔らかなサスペンションとフレームで、トレッキングや林道を流すのには丁度良いですが、
大きなジャンプやハイスピードは少々苦手です。
やり過ぎるとフレームが折損したりと、車体がもたないかもしれません。
競技志向に極めるとしても、どちらかと言えばトライアル寄りですね。
そうなると、最初からモトクロスブーツのハイエンドモデルは選択肢から外れるということです。
エントリーモデルか、手を伸ばしてもミドルレンジモデルが推奨になります。
YZ250Fの場合
では、モトクロッサーはどうでしょう。仮にYZ250Fだとしたら?
YZは純粋なモトクロッサー・競技専用車両です。レースの為の、勝つためのバイクです。
クルマに例えるなら、GT-R・・・をも飛び越してF1マシンのようなもの。
そういうバイクに乗るなら、装備も相応の物が求められます。
すると、最低でもミドルレンジ・出来ればハイエンドモデルのブーツが欲しいところです。
固めのサスペンションと反応の鋭いハイパワーエンジンは予期せぬ操作で
数十メートル空中をかっ飛んでいくこともあります。
そんなときもしっかり足元を守ってくれるブーツが欲しいですよね。
FOX INSTINCTブーツやalpinestras TECH10は最強クラスの防御力を持ちます。どちらも足首にピボット構造を持ち、【前後には動くが横には動かない】足首としています。
中でもTECH10はブーツが二重構造となっており、インナーブーティーというパーツで足首を二段構えで支えています。
これは強いですよ・・・!
CRF125F・TT-R125の場合
次の例では、最近流行りのファンライドバイクこと、CRF125FやTT-R125の場合を考えます。
このバイクもYZ同様、広義では公道走行不可の競技用車両となりますが、
こちらはファンバイクとも呼ばれる楽しくオフロードを遊ぶというカテゴリーに分類されます。
実際にパワーも控えめでマイルドな乗り心地。
柔らかなサスぺんションと合わせて乗りやすさと、コンパクトな車体故の軽さを持っているので、
オフロードの入門用にはうってつけです。
このバイクであればエントリーモデルで十分でしょう。奮発してミドルレンジもアリですが、
ハイエンドまでは必要無いかな?というところです。
まとめると
バイク先行でブーツを選ぶとざっくりこのような選び方になります。
ライダーの腕は人それぞれですが、
バイクの限界値や正確によって自然とブーツの選択肢もある程度絞れてくると言うわけですね。
ただ、もう少し絞る要素が欲しいよね~と言うことで・・・
ここからはライダー先行でブーツを選んでみましょう。
用途・ライダーのレベルからブーツを選ぶ
上記に挙げたバイクの中から、もしくはそれに近いバイクに乗るとして、
どんな用途で遊ぶでしょうか?自分のレベルはどのくらいでしょうか?
基本的にはバイク先行の選び方と共通の考え方になります。
モトクロスの場合
モトクロスであれば激しいハイスピードでの走りが想定されるのでハイエンド~ミドルレンジモデルを。
ライダーのスキルアップに比例してジャンプの飛距離や転倒時の衝撃も大きくなっていくので、
長期的に見るならハイエンドモデルがオススメです。
全日本~地方選手権の現場を見ると、TECH10ユーザーの多さに驚きますね。
エンデューロ・林道ツーリングの場合
エンデューロはハイスピードセクションもありますが、林道に近い場面も多く
より汎用性が求められるのでミドルレンジ~エントリーモデルを。
中でもJNCCのようなハイスピードのエンデューロはミドルレンジモデルを。
ハード系のエンデューロであればバイクを押したり歩いたりとフットワークの軽さが求められるので、
敢えてのエントリーモデルもアリでしょう。
林道ツーリングもコッチ寄りですね。
ファンライドの場合
そもそもファンライドって?というところですが、
【楽しく乗る】ということです。直訳のままの意味ですね。
競技志向では無いので最低限守っていれば動きやすいブーツが望ましいでしょう。
そういう場合はエントリーモデルが疲れにくく丁度良い性能で使い勝手良いですね。
ポイントは、自分の数か月後を予測すること
このように、バイクとライダーの用途の視点からブーツを選ぶわけですが、
ライダーの視点は今現在だけでなく、数か月後の未来を考えて考えることも大切です。
誰でも最初はヨチヨチの初心者です。しかし、乗り始めると皆さん日々上達を感じることでしょう。
ライダーのレベルは千差万別、上達のスピードも伸びしろも様々です。
それでも、乗り始めて変わる意識があるのは確かです。
上達するうちに、エントリーモデルでは満足出来なくなる場面が出てくることもあります。
その都度ブーツを買い替えるのも手ですが、
あえて最初から1ランク上のブーツを選んでみるのも良いかもしれませんね。
そんなわけで、ブーツ選びは【今】だけでは無く、少し【未来】の自分を想像して検討してみてください。
オワリ