ホールショットデバイス

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モトクロス用語で【ホールショット】と言う言葉があります。
横一列にスタートするモトクロスで、誰よりも先に第一コーナーに飛び込むこと。
これがホールショットです。

スタート直後の混戦から一早く抜けることは、先のレース展開において非常に有利なので
基本的に皆ホールショットを狙います。先行逃げ切りが得意なライダー・追い上げ型のライダーと得意不得意がありますが、
スタートダッシュを決めるのにこしたことはありません。

そこで出てくるのがこのパーツです。【ラウンチコントロール】
ローンチコントロールとか、ホールショットデバイスとも呼ばれます。一般的にはデバイスっていうことが多いでしょう。
仕掛けは簡単、フロントフォークのアウターチューブに受けがあり、フォークガード側に突起を付けて
フロントフォークを縮めた状態でロックするというもの。

車高を落として前傾姿勢でスタートするため、
フロントアップを抑えて思いっきりアクセルを開けてのスタートが可能になります。
motoGPでは前後に装備しているようですが、オフロードではフロントのみに採用されています。
(昔はテスト中って記事が雑誌に載ってたりもしましたが普及には至らず)

コチラは上の動画でロケットスタートを決めてしまった(ゼッケン138)dfシャチョー号の装着例です。


バイクによってはこのように2連で装着して、状況に応じて沈ませる量を調整したりもします。

ちなみに下側のデバイスを使用する場合は結構フォークを縮める必要があるので、
セットするのは少し苦労します・・・。

この画像は全日本モトクロスIA-1クラスで戦う道脇右京選手のバイクでデバイスをセットした状態です。
かなりフロントフォークが縮まってるのがわかりますね。

しかし、これだけ縮んだ状態でロックさせるというのはフォークガードにもかなりの負荷が掛かっています。
どのくらいかと言えば、フォークガードが取り付けボルトからモゲるくらいに。
そこで、最近出てきたのがこのパーツ。

フォークガードホルダーというものです。
フォークガードの取り付けボルトに重ねて使用するもので、上記の様に起こるフォークガードの千切れを防止するもの。


大変にニッチなパーツと言えましょう。しかし、モトクロスの地方選手権や全日本を戦うライダーなら必須かもしれませんね。
余談ですが、このパーツのアイディアはファクトリーマシンや現場のライダー達が自作して装着していることからヒントを得ています。
と言うことは、いずれ市販車のフォークガードも千切れないように純正で強化されるでしょう。
今だけのパーツなのかもしれません。
長く生産されるかどうかは正直わからないところがあるので、気になる方は今のうちにどうぞ~

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